天竜川の畔に佇む至高の秘境駅。
静寂に包まれる遠州国の秘境地帯へ、
鉄道で旅に出かけましょう!
こんにちは!雨男です!
いつも「雨男が行く鉄道旅」を
読んでくださりありがとうございます(^^)
今回は、
国内屈指の秘境駅として知られる
JR飯田線「小和田駅」を紹介します!
日本における秘境駅の象徴であり
3県境が交わる飯田線の最深部へ、
それでは鉄道旅に出かけましょう!
秘境駅を旅しよう!
〜静岡県 小和田駅〜
今回の鉄道旅は
JR飯田線の起点となる
愛知県「豊橋駅」より始まります!
豊橋駅
JR飯田線ホーム
この豊橋駅より先、
今回の目的地である「小和田駅」は
普通列車で約3時間です!
道中かなりの長旅ですが、
本長篠駅を過ぎると山間部に入り
本格的な秘境旅を楽しむことができます(^^)
中部天竜駅 (213系)
また、中部天竜駅を過ぎると
「渡らずの鉄橋」と呼ばれる
飯田線の名所と言える橋梁もあります!
「渡らずの鉄橋 (第6水窪川橋梁)」
渡らずの鉄橋とは
その名の通り対岸に渡ることのない
全国でも珍しい鉄道橋梁です!
城西ー向市場 間
写真のように列車は川を渡り
一度は対岸に向けて進みますが、
なんと、対岸にたどり着く前に
再び元の岸へと戻ります!
対岸に渡るのかと思えば、
再び元の岸へと戻る珍しい橋梁。
これが全国でも珍しい
「渡らずの鉄橋」と呼ばれる
飯田線の鉄道橋梁となります(^^)
小和田駅へ訪れる際はぜひ、
前面展望でお楽しみくださいね!
それではお待たせしました。
この「渡らずの鉄橋」を過ぎると
間もなく小和田駅に到着です!
JR飯田線〜秘境「小和田駅」〜
●小和田駅について
それでは改めて
飯田線の秘境「小和田駅」について
簡単に紹介します!
今回紹介する小和田駅は
「静岡県浜松市天竜区水窪町」に
位置するJR飯田線の駅となります!
小和田駅
静岡県浜松市の最北端、
人家がほぼ存在しない秘境地帯に
小和田駅が開業したのは1936年です。
開業当初は前身となる
「三信鉄道」の駅として
開設されましたが
1943年、戦時中における制令により
三信鉄道線が国に戦時買収されたことで
小和田駅は飯田線として国有化、
その後、国鉄が分割民営化されたことで
現在はJR東海が管轄する駅となりました。
小和田駅に到着するJR東海313系
ところで、小和田駅が開業した当時は
「小和田集落」と呼ばれる集落が
駅の周辺に形成されていましたが、
1956年の佐久間ダムの建設により
集落の一部と道路等がダムの底に水没。
これにより小和田駅は
車での到達が不可能となりました。
また、時代の流れと共に
集落の過疎化や利用客の減少も進み、
数年前には
集落最後の一軒が移転したことで、
駅周辺は完全な無人地帯になりました。
ちなみに、
2025年現在において
駅から1番近い人家を調べると
山道を約1時間登った先にある
「塩沢地区」となるそうです。
しかしながら、
その「塩沢地区」においては
自動車が通れる道路が整備されており、
わざわざ山道を歩いて
小和田駅を利用する人はおらず、
今では小和田駅の定期的は利用者は
年間を通してほぼ0人と言われています。
鉄道でしか行くことのできない
無人の山間部に佇む小さな駅舎。
そんな小和田駅は
まさに誰もが想像する「秘境駅」
という名に相応しい駅でしょう。
以上が
小和田駅の簡単な紹介です。
それではここから先は
国内屈指の秘境駅とも名高い
小和田駅を散策してみましょう!
●秘境「小和田駅」を探ろう!
まず始めに、
小和田駅に訪れた際は
駅構内を見てみましょう!
古き良き日本の木造駅舎
冒頭でも紹介しましたが、
三信鉄道から国鉄、そしてJRと
時代の流れに翻弄された駅ですが、
この小さな木造駅舎は
開業当時の姿で保存されており
今でも趣のある駅舎内を見学できます!
まるで開業当時から
時が止まったかのような空間と
当時の状態で残されている設備。
木造駅舎に立ち込める自然の香りは
どこか懐かしいノスタルジックな気分へと
訪れた旅人を導いてくれますよ(^^)
小和田駅を通過する特急「伊那路号」
三県境界駅
続いては日本の鉄道駅において
おそらく「小和田駅」だけの
ある地理的な魅力について紹介します!
実は、小和田駅の付近は
「長野県・愛知県・静岡県」の
3つの県境が交わっている地点となり、
小和田駅は全国でも珍しい
「三県境界駅」として知られています(^^)
正確に言えば、
小和田駅のすぐ側を流れる
天竜川で県境が交わっていますが、
かなり近い場所で
「3つの県境が交わる」という駅は
全国どこを探しても見当たらず、
まさに日本地図の魅力が詰まった
「唯一無二の秘境駅」であることも
小和田駅のファンが多い理由の1つです!
恋が成就する駅「小和田駅」
最後は
「恋成就の駅」としての
小和田駅を紹介します!
奥深い山間部、
まさに辺境の地という名に相応しい
この駅が「恋」とどう関係するのか?
実は今上天皇の皇后である
雅子様の旧姓が「小和田」であることが
「恋成就の駅」の由縁となり、
雅子様のご成婚の際には
ご結婚された御二人にあやかろうと
秘境地である小和田駅に
多くのカップルが押し寄せたそうです。
当時の新聞記事によると
小和田行きとなる切符の販売数が
4ヶ月でなんと17万枚以上となり、
これに注目した旧水窪町は
「小和田発ラブストーリー」と題して
町が主体となって様々なイベントを展開、
「恋成就駅 小和田」の標柱や
2人掛けのベンチが設置されたりと、
いつしか小和田駅は
知る人ぞ知る「恋の駅」となりました!
中でも、
このイベントを象徴するのが
駅で結婚式を挙げるという企画であり、
公募で当選した一組のカップルが
実際に小和田駅にて結婚式を挙げ、
待合室には当時の写真が残されています。
恋愛成就を願う皆さんもぜひ、
この恋成就駅「小和田」を訪れて
幸せを手に入れてみましょう!
●小和田駅周辺を散策しよう!
駅舎を一通り見学した後は、
駅から「塩沢地区」へと続く
散策道を歩いてみましょう!
小和田駅より散策道を進むと
まず最初に目にするのが
「愛」と書かれた2人掛けのベンチです!
このベンチこそ
「小和田発ラブストーリー」にて
設置された愛のベンチとなります!
秘境駅に訪れた記念として
ご利益にあやかりましょう(^^)
それでは、
このベンチを通り過ぎると
いよいよ本格的な秘境地帯です。
かつて日本地図に存在し、
確かに人が居住していた集落の
在りし日の風景をお楽しみください。
小和田集落跡と周辺風景
山奥に残された人工物と
自然が織り成す秘境の風景美は
いかがでしょうか?
静寂に包まれた森の中で、
未だ朽ちずに残る廃墟群の風景は
まるで別世界のような雰囲気があり、
この地に訪れた旅人に、
人が確かに居住していた歴史を
静かに語り継いでいるかのようです。
また、散策道に沿って流れる
美しい天竜川には県境が存在し、
小和田集落がある場所は静岡県、
対岸は「愛知県」となります。
そして、
件の「三県境界地点」となる場所は
土木作業船が見える付近でしょう。
対岸が愛知県だとすれば、
正面奥は長野県、
そして今いる場所が静岡県。
目の前で三県が交わるという
日本地図の神秘も
この散策道で体験できますよ(^^)
また、今回の散策において
私が行けたのはここまでとなります。
この先、「塩沢地区」へと
散策道はまだまだ続きますが
この先は危険だと思い引き返しました。
約1時間半の散策でしたが、
本格的な秘境地の散策を経験でき、
鉄道に乗りながら
「すごい旅をした」という
実感を得ることができることも
国内屈指の秘境駅と言われる
小和田駅の魅力なのでしょうね(^^)
気になる方はぜひ、
小和田駅に訪れてみましょう!
●最後に
JR飯田線の秘境駅
「小和田駅」はいかがでしたか?
昭和初期の名残が残る木造駅舎や
全国でも珍しい「三県境界駅」、
そして秘境駅ながら恋が成就する等
小和田駅は国内に点在する
数ある秘境駅の中でも
旅人に魅力のある鉄道駅となり、
そして何よりも現地では
本格的な秘境散策ができるので
旅先で得られる満足度も高いです!
ちなみに、
個人的な楽しみ方としては
「もののけ姫」を聴きながら歩くと
まるで自分が
ジブリの世界を旅してるような
気分になれるのでオススメですよ(^^)
その他に、
現地での旅人同士の交流も
秘境旅ならではの醍醐味です!
このような秘境地だからこそ、
すれ違う人と軽く会釈を交わしながら
気が付けば共通の話題で盛り上がる。
今回、私も散策道にて
小和田集落に訪れた旅人の方と出会い
旅の情報共有を楽しみました!
限られた時間ではありましたが
そんな一期一会の出会いも
小和田駅を訪れた思い出の1つです(^^)
秘境駅の魅力が詰まった
JR飯田線の「小和田駅」へ、
これからの新しい冒険や
初めての鉄道旅や秘境旅に、
読者の皆さんもぜひ、
国内屈指と紹介される秘境駅
「小和田駅」へ旅に出かけてみませんか?
豊橋駅から乗車して約3時間と
少し大変な行程となりますが、
JR飯田線もまた、
秘境路線として人気があるので
絶対に行って後悔はしません!
これから暖かくなる季節。
春の秘境旅へぜひ、
小和田駅へ旅に出かけてみましょう(^^)
きっと思い出に残る鉄道旅が
小和田駅で皆さんを待っていますよ!
今回のブログはここまでとなります!
読んでくださりありがとうございました!
引き続き、
「小和田駅」へのアクセスや
注意事項等を紹介します!
小和田駅に関して
興味のある方はぜひご覧くださいね!
●小和田駅アクセス
今回紹介した小和田駅には
豊橋駅より普通列車で約3時間です!
(天竜峡 又は岡谷行の列車に乗車)
列車の本数がかなり少なく、
小和田駅から帰ることを考慮すると、
豊橋駅を朝の8時台、
又は10時台に出発する普通列車で
小和田駅に向かうことがオススメです!
また注意事項としては、
交通系ICカード等は
一切使用することができないので
前もって切符を購入しましょう。
そして何よりも
小和田駅にはトイレがありませんので
ご注意くださいね!
ここまで読んでくださり
ありがとうございました!
次回のブログでは
「キュンパス鉄道旅2025」の思い出を
皆さんにお届けする予定です!
また次回のブログもお楽しみに(^^)
小和田駅 情報
小和田駅(NHKアーカイブス)
https://www2.nhk.or.jp/archives/movies/?id=D0004030058_00000
小和田駅「恋成就の駅」日刊スポーツ
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201809030000244.html