そこは奥三河に遺る廃線跡。
隧道を抜けた先に広がる特別な風景へ、
鉄道で旅に出かけましょう。

こんにちは!雨男です!
いつも「雨男が行く鉄道旅」を
読んでくださりありがとうございます!
今回は、廃線跡を巡る旅として
愛知県新城市に遺構が残る
「旧田口線廃線跡」を紹介します!

森林に眠るかつての鉄道駅と、
満開の河津桜が咲き誇る廃線跡へ。
それではさっそく旅へ出かけましょう!
廃線跡を歩こう!
〜旧田口線廃線跡〜
●旧田口線について
歴史を遡ると、
「旧田口線」が廃線となったのは
今から約58年前の1968年のことです。
木材輸送を目的に、
現在のJR飯田線「本長篠駅」にあたる
鳳来寺口駅(旧鳳来町)を起点として、
三河田口駅(設楽町)へと至る
全長22.6kmに及ぶ私鉄路線、
「田口鉄道」が運行されていましたが、
戦時中、姉妹鉄道である
鳳来寺鉄道が国有化された際に
田口鉄道は国有化されず、
戦後には株主であった宮内省が解体、
さらに森林資源の枯渇や
沿線の過疎化により経営難に陥ります。
そして、1956年に田口鉄道は
名鉄傘下の豊橋鉄道に吸収合併され
豊橋鉄道「田口線」となりましたが、
最後まで利用状況は奮わず、
モータリゼーションが追い討ちとなり
1968年9月に田口線は廃止となりました。
旧田口線 橋脚跡
ところで、余談ではありますが、
田口鉄道が乗り入れた鳳来寺口駅と、
現在の本長篠駅に関して補足すると、
1923年に飯田線の前身となる
鳳来寺鉄道が鳳来寺駅として開設し、
後に田口線の開通で鳳来寺口駅へと改称、
さらに、1943年に鳳来寺鉄道が
国鉄飯田線として国有化された際に
本長篠駅へと改称され現在に至ります。
JR飯田線「本長篠(旧鳳来寺口)駅」

以上が田口線の簡単な紹介となります。
●旧田口線廃線跡
それでは、ここから先は
旧田口線廃線跡の風景を紹介します!
田口線の廃線から約58年、
現在も沿線各所には隧道や盛土など
かつての鉄道遺構が遺されており、
今回の鉄道旅では
富保地区に遺る「三河大草駅跡地」、
そして長篠「河津桜並木」に訪れました。
三河大草駅跡地(富保地区)
本長篠駅より路線バスで約5分、
「上大草停留所」を降りると
高台にかつての線路跡である盛土が見え、
この場所から、
南北に渡って富保地区に遺された
旧田口線廃線跡を散策する事ができます。
旧田口線廃線跡





ここが北側の折り返し地点でしょう
まるでジブリの世界のような風景に
「歩こう、歩こう、私は元気〜♪」と、
思わず口ずさんでしまいそうな廃線跡。
近年ではTVでも紹介され、
私自身にとっても
今回が2度目の来訪となりましたが、
富保地区の中でも南側の大草隧道と、
森林に遺された「三河大草駅跡地」は
ぜひとも訪れてほしい神秘的な場所です。
大草隧道から三河大草駅跡地へ
大草隧道



三河大草駅跡地




1968年に廃止となり、
今も静かに列車を待ち続けるような
森林に佇む小さな廃駅がある風景。
ここが旧田口線の面影を残す
「三河大草駅跡地」であり、
私が廃線跡に興味を持つ
きっかけとなった場所でもあります!

三河大草駅跡地での出会い
私事ではありますが、
初めて訪れたのは約3年前、
この三河大草駅跡地にて
かつて田口線で修理工をされていた方が
見知らぬ私に声をかけてくださり、
ご自宅にある資料や写真と共に
田口線が運行されていた頃の風景や
当時の思い出話を聞くことができました。
田口線の記憶(掲載の許可を得ています)

中でも印象的だったのは、
今も胸の中では当時と変わらず
田口線が走っているようなお話で、
田口線の記録は写真や資料として残り、
思い出や記憶は線路のように
遠くまでしっかりと繋がっていること。
また、廃線跡や三河大草駅跡は
地元の人にとって思い出の場所であり、
大切な場所だと教えてくださいました。
富保地区の風景


このような出会いもあり、
私にとっても三河大草駅跡地は
旅をする中で思い出に残る場所となり、
これから紹介する「河津桜並木」も
その修理工の方と出会わなければ
おそらく知る事はできなかったでしょう。
2023年1月撮影

春にはこの廃線跡の桜並木に
満開の桜が咲き誇ると教えてくださり、
そして、あの日の出会いから約3年。
仕事や天気、開花時期
毎年楽しみに待てどタイミングが合わず、
見る事が叶わなかった河津桜ですが、
今年はついに待ち焦がれていた
満開の河津桜に出逢う事ができました。
2026年3月撮影
それでは旅の最後に、
地元住民が誇る奥三河の風物詩、
旧田口線廃線跡に沿って咲き誇る
長篠の河津桜並木をご覧ください。
長篠「河津桜並木」






奥三河の知る人ぞ知る桜並木、
今年は暖冬の影響もあって
開花時期が2週間ほど早くなりましたが、
職場の方からご厚意をいただき、
花が散る前に現地へ赴く事ができました。

また、修理工の方との再会は
今回の旅で叶う事はできませんでしたが、
旧田口線廃線跡をきっかけに
こんなにも美しい風景を知る事ができ、
感謝の言葉しかございません。
●最後に
旧田口線廃線跡を巡る、
今回の鉄道旅はいかがでしたか?
残念ながら田口線は廃線となり、
地元住民が愛したかつての姿は
もう二度と見ることは叶いませんが、
今も沿線には当時を物語る
歴史的な廃駅や隧道が遺されており、
こうした鉄道遺構をきっかけに
歴史や面影は後世と繋がり、
田口線の記憶は線路のように繋がります。
長篠 河津桜並木より
そして、
旅は時に思いがけない出会いがあり、
知見や経験は新しい旅の切符となります。
私にとって、この旧田口線廃線跡は
廃線跡という新しい世界の発見であり、
次なる旅へのきっかけとなりました(^^)
未来へ残したい鉄道遺構、
歴史と記憶が紡ぐ旧田口線廃線跡へ。
皆さんも興味がありましたらぜひ、
新城市に点在する廃線跡にて
旧田口線に想いを馳せる旅をしましょう!

今回の鉄道旅はここまでとなります。
読んでくださりありがとうございました!
また次回もお楽しみに(^^)
●アクセス
今回訪れた旧田口線廃線跡は、
豊橋駅より約1時間程度の場所にある
JR飯田線「本長篠駅」が最寄り駅です。
本長篠駅ホーム
この本長篠駅より
長篠「河津桜並木」は徒歩15分程、
また、三河大草駅跡地は
「豊鉄バス(田口新城線)」に乗車した後、
上大草停留所で下車となります!
駅前バスロータリー
また、2024年に放送された人気アニメ
「負けヒロインが多すぎる!」にて
作中の舞台としても登場した本長篠駅は
今やアニメファンの聖地として、
全国的にも知られるようになりました!

廃線跡巡りとして、
そしてアニメの聖地巡りとしても
本長篠駅はオススメの場所ですよ(^^)
●おまけ「旧黄柳橋」
駅の裏側を流れる黄柳川には
国の登録有形文化財となる古橋
「旧黄柳橋」が架かっており、
付近を並行する黄柳橋の階段より
橋の真下から眺望する事ができます!
旧黄柳橋


黄柳川と旧黄柳橋

黄柳橋と旧黄柳橋
川辺までは急な階段となり
特に戻りが想像以上に大変ですが、
美しい景色が広がるのでオススメですよ!
●観光情報
旧田口線廃線跡(奥三河観光ナビ)
https://www.okuminavi.jp/history/page.php?p=taguchisen