日本路線バス界の最高峰!!
日本で一番長い路線バス「八木新宮線」で
旅に出かけましょう!
こんにちは!雨男です!
今回は鉄道ではなく「路線バス」
路線バスの概念を全て超越した
日本路線バス界の最高峰!!
日本で最長距離を走る
「八木新宮線」の旅を紹介します!
●「八木新宮線」について
「八木新宮線」は
奈良交通が運行している路線バスです!
「八木新宮線」路線図
運行区間は奈良県橿原市の大和八木駅から
同県南部にある「十津川村」を経由して、
和歌山県新宮市「新宮駅」へと至ります!
八木新宮線の恐るべきポイントは、
路線バスの常識を越えた走行距離であり、
路線バスとしては国内最長の「169.9km」
直線距離にすると
「東京から軽井沢」までの距離とほぼ同等
と言われています!
そして、途中にある停留所の数は
なんと「168駅」もあります!
ちなみに、
「八木新宮線」を全て乗り通すと、
所要時間はなんと「6時間以上」
走行距離「169.9km」
停留所の数「168駅」
乗車時間「約6時間30分」
途中休憩「3回」
八木新宮線を完全乗車するためには、
このバス車内で上記の行程を耐えれる
忍耐力が絶対条件となります!
想像するだけでも過酷な八木新宮線は
「乗車」するのではなく「挑戦」であり、
完乗することは名誉なのです!
今回は私も乗り物ファンの1人として
威信と名誉をかけて八木新宮線に挑戦して
きました(^^)
それでは説明もほどほどに、
6時間を超える壮大な路線バスの旅へ
いざ出かけましょう!
日本最長路線バス
「八木新宮線」で旅に出よう!
●大和八木駅(11時38分)
→五條バスセンター(12時50分頃)
「八木新宮線」乗り場
大和八木駅(2番乗り場)より、
県境を越えた和歌山県「新宮駅」までの
6時間を超える旅の始まりです!
今回、私が乗車したのは休日だけに
運行される観光特急「やまかぜ」号
一部区間がノンストップとなり、
停車する停留所の数も「88駅」となる
お得な観光特急バスです!
それでは大和八木駅を背に、
いざ和歌山県新宮駅へ!!
↓
近鉄御所駅(12時11分頃)
出発してから約30分、
近鉄御所駅に到着します!
↓
近鉄御所駅から五条駅までは
車窓から大和葛城山や金剛山といった
関西を代表する山々が見えます!
大和葛城山・金剛山
↓
五條バスセンター(12時50分頃)
出発してから約1時間10分、
1回目の休憩時間(約10分)があります!
出発時間となる13時04分までに、
併設されているイオンでトイレ(重要)や
食料等の購入等をしましょう!
また「完乗」を前提に乗車している場合は
運転手さんにその旨を伝えましょう!
(なぜ伝えるのかは最後のお楽しみに!!)
●五條バスセンター(13時04分)
→上野地(14時20分頃)
五條バスセンターを出発すると、
JR和歌山線「五条駅」に到着します!
五条駅(13時06分頃)
この駅を過ぎると山奥へと進むので、
五条駅を過ぎるということは
先へと進む覚悟を決めたようなもの!
「プロジェクトX」のオープニング
「地上の星」を聴くと気分は最高潮!
いよいよ国道168号線に沿った
「八木新宮線」の本格的な旅の始まりです
紀ノ川
↓ 天辻峠へ
「紀ノ川」を過ぎると
標高790mの天辻(てんつじ)峠に進みます
丹生川(紀ノ川水系)
丹生川を離れると、
急勾配のある長坂を一気に登り
「新天辻トンネル」で峠を越えます!
また、天辻峠は
「紀ノ川水系」と「熊野川水系」の
分水嶺でもあります!
新天辻トンネルを越えると、
熊野川水系の河川が車窓に見えてきます!
*「熊野川」マメ知識
「熊野川」は流れる地域によって
それぞれ異なった呼称で呼ばれます!
天川村・五條市内→「天ノ川」
十津川村内→「十津川」
和歌山県内→「熊野川」
天辻峠を越えてから先は
新宮市内まで熊野川水系と共に
山間部を進む長い旅の始まりです!!
天ノ川
↓
天辻峠を越えてしばらくすると、
日本で一番大きな村と言われている
奈良県「十津川村」へと入ります!
十津川
↓
十津川の風景をしばらく眺めていると、
「谷瀬の吊り橋」という
日本一の吊り橋が見えてきます!
この「谷瀬の吊り橋」が見えてくると、
2回目の休憩場所となる
「上野地停留所」へ到着します!
上野地(14時20分頃)
●谷瀬の吊り橋
上野地停留所では
休憩時間が約20分あります!
そして、なんと「八木新宮線」では
上野地停留所での休憩時間を利用して
「谷瀬の吊り橋」で遊べます(^^)
長さ297m、高さ54m
歩く度に左右上下に揺れる吊り橋は
スリル満点の空中散歩ですよ!
床下(57m)はこんな感じです(^o^;)
ちなみに、忘れてはいけないのが
バスの出発時間(14時41分)と、
トイレ(最重要任務)を済ませることです!
出発時間に遅れると大迷惑となるので、
バスの乗客という事を忘れずに
休憩時間を楽しみましょう(^^)
●上野地(14時41分)
→十津川温泉(15時25分)
さぁ、それでは先へと進みます!
上野地から先も十津川に沿って
奈良県奥地の秘境風景を楽しみましょう!
↓
風屋貯水池
十津川村の重要電力源となる「風屋ダム」
↓
十津川温泉に近付くにつれて
交通量や民家も少しずつ増えてきます
↓
十津川村の観光地となる
「十津川温泉」の温泉街が見えてくると
間もなく十津川温泉停留所です!
十津川温泉(15時25分頃)
十津川温泉停留所では
最後の休憩時間(約10分)があります!
近くにはお土産屋さんがあるので、
食料の補給も可能です
そして、ここから新宮駅までの
約2時間はトイレ休憩が一切無いので
必ずトイレを済ませましょう!!
●十津川温泉までがチュートリアル
大和八木駅を出発してから
約4時間が経過しました!
バスの運賃表も
路線バスとは思えない金額に!
遠い場所まで来たなぁと
しみじみと感じられる瞬間ですが、
実は4時間経っても
「まだ奈良県」なんです(^o^;)
個人的な感想として、
少しずつ疲労が蓄積されてきた頃合いの
十津川温泉までがチュートリアル!
新宮駅まであと2時間、
完乗目的で乗車するなら本当に辛いのは
残り43駅もある十津川温泉以降です!
ここからが正念場です、頑張りましょう
●十津川温泉(15時39分)→新宮駅(???)
十津川温泉を出発して約30分
「七色停留所」を過ぎると、
いよいよ奈良県から和歌山県へと入ります
県境付近(16時08分頃)
ここから先は、和歌山県内を走行する
「奈良交通バス」となります(^^)
ほんとうに遠い場所まで来ました!
↓
和歌山県に入って約15分すると、
全国3000社ある熊野神社の総本山
世界遺産「熊野本宮大社」に到着します!
熊野本宮大社(16時23分頃)
和歌山県の有名な観光地に着くと、
やっと新宮駅に近付いてきたのだと
実感できる瞬間でもあります!
↓
熊野本宮大社を出ると熊野川を離れて
湯の峰温泉や川湯温泉へと寄り道します
湯の峰温泉(16時34分頃)
↓
温泉地を巡った後は、
再び熊野川に出て進みます!
ここまで来ると、あとは熊野川に沿って
新宮駅まで真っ直ぐ進むだけです
日没(16時50分頃)
宮井大橋付近(17時04分頃)
いよいよ「瀞峡」へ、
八木新宮線もラストスパートです!
並行している熊野川が離れると
山を越えるトンネルに入ります
そして、トンネルを抜けると!
そこは待ちに待った新宮の市街地です!
新宮市街地(17時40分頃)
「本当に奈良から新宮に来れるんだ」
まさに、この一言に尽きます!!
そして、ついに、、、!
●終点 新宮駅へ!
午後17時50分頃、大和八木駅を
11時39分に出発してから約6時間10分
JR新宮駅の駅舎が見えてくると、
路線バスの車内で過ごす
長い長い闘いが終わりを迎えます!
新宮駅(17時50分頃)
これにて大和八木駅と新宮駅を結ぶ
日本で一番長い路線バス「八木新宮線」
完全乗車の達成です!
これが最終的な運賃表です!
信じられないような金額になりました!
大和八木駅から新宮駅まで6150円です!
そして、完全乗車を達成した際には
国内最長路線バスを制覇した証として
「奈良交通」から記念品が貰えます!
●国内最長路線バス「完全乗車の証」
日本国内で「八木新宮線」を超える
路線バスはどこを探してもありません!
八木新宮線を完乗するという事は、
国内路線バスの最高峰を制覇したという
最高の名誉でもあります!
そんな日本一の八木新宮線では
同一便で完全乗車を達成した際に、
下車時に運転手さんから記念品として
「路線図」と「記念乗車証」を
貰うことができますよ\(^^)/
バスの休憩時間に運転手さんに
「完乗する予定での乗車」を伝えることは
この記念品を貰うためです!
特に吉野杉を使用した「記念乗車証」は
八木新宮線を完全乗車した
「名誉の証」なので必ず貰いましょう!
●最後に、これから挑戦される方へ
日本最長路線バス
「八木新宮線」の旅はいかがでしたか?
普段、列車での旅に慣れていても
6時間を超える路線バスの旅は想像以上に
過酷で楽しい旅となりました(^^)
ちなみに停留所の数は多いですが、
鉄道と違って路線バスは乗降が無ければ
通過するので意外にスイスイと進みます!
その他、鉄道と違って
バスの運転中は座席の移動ができない事は
大切なルールとなりますね!
さらに八木新宮線で
完全乗車に向けて重要となる事は、
車内にはトイレが無いので、
水分補給のタイミングをしっかり考えて
休憩時間に必ずトイレを済ませる!
休憩時間後の集合時間は必ず守る!
そして最後に、6時間以上もの間、
ずっと1人で運転している運転手さんへの
リスペクトを忘れない事です(^^)
あの恐ろしい行程を1人で管理するなんて
自分だったら間違いなく発狂します。
やはりプロ運転手さんは凄いですね!
次に、八木新宮線の完全乗車に向けた
オススメの情報をいくつかまとめます!
①完全乗車について
今回は大和八木駅から乗車して
新宮駅を目指した記事となっています!
逆に新宮駅から八木新宮線に乗車して、
大和八木駅まで完全乗車を目指すやり方も
ありますよ!
新宮駅発は5番のりばです!
②後輪座席は快適なフットレスト付き
車内に2席だけ、バスの構造が生んだ
快適な「フットレスト座席」があります!
ここが特等席です!
③乗車前に切符を購入する
バスに乗車する前に、大和八木駅にある
「奈良交通 乗車券うりば」にて
乗車券を購入するのがオススメです!
奈良交通 乗車券うりば
特に便利な乗車券として
「168バスハイク乗車券」がオススメです
168バスハイク乗車券
2日間有効で途中下車が可能な切符です!
途中で一泊した後でも引き続き新宮駅まで
乗車できる便利な切符です!
完全乗車より観光目的で乗車する場合は、
「168バスハイク乗車券」を買いましょう
また、完全乗車が目的で乗車する場合も
途中で何かあれば離脱できるという、
ちょっとした安心感のある乗車券です(^^)
ちなみに「記念乗車証」は
同一便にて完全乗車が絶対条件なので
1度でも下車した場合は貰えません💦
④車窓からの風景
最後は車窓からの風景です!
大和八木駅から新宮駅まで乗車した場合、
五条バスセンター→上野地→十津川温泉
進行方向「右側」に十津川の風景
十津川温泉→新宮駅
進行方向「左側」に熊野川の風景
以上の車窓がそれぞれオススメですよ(^^)
それでは今回はここまでとなります!
かなり長いブログになりましたね(^^)
八木新宮線は日本に居ながらにして、
まるで海外で旅をしているかのような
不思議な気分になれる路線です!
乗り物ファンには堪らない、
本当に楽しい路線バスの旅でした!
少しでも興味を持った読者の皆さんも
まずは完全乗車でなくとも良いので、
気になる場所へ行ってみましょう(^^)
まだ見たことのない
「日本の素晴らしい風景」が見つかる
楽しい旅が八木新宮線で待っていますよ!
今回も読んでくださり
ありがとうございました(^^)
また次回もお楽しみに!!
●観光情報
奈良交通「八木新宮線」
https://www.narakotsu.co.jp/temporary/yagi-shingu/
谷瀬の吊り橋
http://totsukawa.info/joho/kanko/